Q:お盆には、どういう由来があるのでしょうか?
A:お盆は、お彼岸と並ぶ先祖供養の法会です。
  もともと、ブッダの弟子目蓮尊者が、餓鬼道に堕ちた母親の苦しみを救った由来を説いた「仏説盂蘭盆経」の経説に拠って始められました。
  日本では、伝わってきた仏教思想と伝統的な宗教儀礼が結びつき、現在のお盆の習慣が出来たと考えられます。

Q:お盆の期間は、何をしたらいいのでしょうか?
A:お盆を迎えるにあたっては、仏壇やお墓を清掃し、仏壇前に精霊棚をつくります。
  また迎え火を焚き、ご先祖様をお迎えします。
  精霊棚には莚(むしろ)を敷いて位牌を安置し、果物や菓子、茶湯、霊膳その他種々の供物を供えます。
  また盆中は提灯をつけておきます。この期間はご先祖様は私たちと共に生活しているとされています。
  盆が終われば、送り火を焚いて、ご先祖様を送り出します。尚、しきたりは土地によって違いがあるので、ご注意ください。

Q:お盆は、日本ではいつからはじまったのですか?
A:日本では、推古天皇十四年(606)に「この年より寺毎に、四月八日・七月十五日に斎を設けた」と日本書記に書かれており、これが始まりとされています。
  以降、平安、鎌倉、室町、江戸と時代を経ても、宮中及び将軍家における仏教行事として継承されました。

Q:お盆の法要にお寺へ行くと「盂蘭盆会」と書いていますが…?
A:「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と「お盆」は同じ意味です。
  盂蘭盆とは梵語(古代インド語)の「ウランバーナ」のことで、逆さに吊された苦しみを意味します。

Q:我が家では茄子を刻んだものを蓮の葉にのせているのですが、これにも意味はあるのですか?
A:それは「水の子」(水の実)といって餓鬼に対する施しの意味があります。
  また水を入れた器に、みそはぎ等の枝を添えておくのは、餓鬼に対する灑水供養のためです。
  精霊棚の隅やそれより一段低く棚を設けて種々の飲食を供えることを「無縁棚」といいますが、これは「あまねく一切に及ぼす」という法華経の思想にそった供養の仕方です。

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